身体障がい者の方の初めてのくるま【どうやって乗るの】
現在のくるま社会の中では、社会的自立を目指すのであれば車は必需品となっています。それに合わせて近年は各自動車メーカーから様々なタイプの装備がついた車が発売されています。今日はその中でも自分で運転する方のお話をしたいと思います。
まず必要なのは、ご自分の体を浮かせることのできる上腕の力です。さまざまな装置をご紹介いたしますが、まずは担当医、リハビリの先生とともに体力、俊敏さ、継続的な持続力を身につけてください。なぜならば、まず車に乗るうえで車いすから運転席に乗り移る動作が必要になるからです。
乗り込み方は個々にハンディキャップの違いがありますのでリハビリの先生に確認をして頂きたいですが、運転席をまず開けること当然車いすに乗ったままです、そして運転席に近づき、右手でフロントピラー部についたグリップを握り左手で運転席もしくはハンドル部を持ち体をシートに移動させます。
この段階でまず車を選ぶ際気をつけないといけないのが、シートの高さです。ご自分が乗る車いすの高さよりうんと高い座席にはこの乗り方では乗れません、つまり基本的にはワンボックス系のくるまに乗り込むには別の装置が必要ということになります。この装置については別の回に譲りたいと思います。
話を戻して、たとえ同じ高さぐらいのシートだったとしましょう。次に気をつけないといけないのは車いすとシートの距離(隙間、空間の事)です。最近のくるまは安全性の問題もあり結構、めいいっぱい車いすを近づけても距離のある車が多くあります。この隙間は大変危険な空間となります。乗り移る事に失敗した場合、落下事故となり大けがをする可能性が大きくなります、この際にはトランスファーグッズやサイドサポートシートが役に立ちます。
トランスファーグッズとは車いすと運転席を結ぶボード、板のことです、サイドサポートシートは同じく車いすと運転席の隙間を埋めるための追加されたシートのことで取り外し式と可倒式の二種類があります。詳しくはホームページ内をご覧ください。これにより安心して運転席に移動することが出来ます。
さて、次はアクセルとブレーキです。個々の体の動かせる部分を使ってアクセルとブレーキを操作することになります。
両下肢が不自由な方の場合、手動運転装置を取り付ける必要があります。各自動車メーカーからも純正装備された車が発売せれていますが車種は限定されてきます。改造メーカーからも数種類の装置が発売されています、さまざまなデモ車に試乗して自分に合うものを選びましょう。
当社が販売しているものはスウェーデン製の手動装置です、直接アクセルワイヤーを引くタイプのため数多くのユーザー様からは大変良いフィーリング感を得られるとご好評いただいています。詳細はまた別の機会にご案内したいと思います。
またまた元に戻りまして、手動運転装置の基本的な動きをご紹介したいと思います、手動装置を前に押すことでブレーキをかけることができます。逆に手動装置を手前に引くことによりアクセルを踏むのと同じ状況になります。発進するときに手前に引き、止まるときに奥に押し込む感じになります、なれるまで難しいですが、私もすっかり慣れてしまいました。手動装置が必要なのは両下肢が不自由な方だけでなく、すばやくアクセルからブレーキに踏み変えが出来ない方や赤信号時に継続してブレーキを踏み続けることができない方もこの手動装置が有効となってきます。
また右下肢が不自由な方でも左足は大丈夫といった方には左アクセル装置への改造が有効となります、つまりブレーキペダルの左側にアクセルを増設すると言うことになります。着脱式や誤作動防止のための右アクセルカバーを取り付けることもできます。健常者の方と車を共有するには着脱式をお勧めします。
ハンドル操作に移ります、左手はアクセルブレーキで使用しますので、右手でハンドルを回すことになります、ここで必要なのはハンドル旋回グリップです。長時間握っていても疲れない、また回しやすいモノを選択します。腕力に自信のない方は軽量で回る特殊なパワーステアリング装置を装備している車も自動車メーカーから出ていますので、そのあたりも車選びのポイントとなります。ハンドル周りの各スイッチ類についても改造が必要となります、こちらも個々の体の状況に合わせてオーダーメイドで作成してゆきます。ウインカーなどは手動装置に取り付けたりも出来ますし、ハンドル旋回グリップにも取り付けたりすることも可能です。
まずはこれで、車に乗り込み、運転ができる状態になりました、次に必要となるものが車のそばまでのってきた車いすをどうするかということです。当然目的地に着いた後、誰かが待っていてくれるのであれば問題ありませんが、ご自身で買い物や病院、勤め先に出社するときなどは車いすを一緒に載せてゆくことが必要となります。
男性の方で腕力に自信のある方は、車に乗車後車いすをたたみ助手席に載せられる方も多々おられます、積み込み専用の軽量タイプの車いすをご用意される方も多いです。
個人的にはスウェーデンのメーカーでパンテーラ社の軽量車いすがすごいなと思います、タイヤも着脱式で積み込みやすそうです。でも女性の方や腕力に自信のない方は肩を壊される方も居られますのでお勧めできません、その場合は車いす収納装置を取り付けます。つまり簡易型のクレーンを車の室内に設置します。車により設置方法、場所は変わりますが運転席の後ろ付近に取り付けることにより運転する人の頭越しにリフトを伸ばし車いすを釣り上げ後部座席まで移動させます。運転席の後ろのドアがスライドドアの場合はスライドドアを開けそちらから収納することも可能です、ただしこの場合のスライドドアはオートスライドドアでなければなりません。収納後ドアを閉められませんよね。これ以外にはルーフ、つまり車の天井に車いす収納用のボックスを取り付けそちらにウインチで収納するといったタイプもございます。自動車メーカーからですと車いすを車の中に引き入れる鉄のアームが出てくるものもありますので各自動車メーカーのパンフレットでお確かめください。当然のことながら車種は限定されてしまいます。
これで、無事に車に乗れ、運転し、目的地につき自由に活動ができるようになりました。昔に比べさまざまな手段、方法がございます。自分は無理と思わずに是非外へ飛び出してください。自分の可能性を限定せずにどんどん自分の想いを話てみてください。きっと想いは叶うと思います。さて、今日は私の知っている限りのことをつらつらと書き起こしましたが、浅はかだな、勉強不足だなとか色々ご意見もとあるかと思いますがお許しくださいませ。特に間違ってるから書き直した方が良いようなことなどありましたらコメントいただければ幸いです。もっと勉強したいと思っています。
障害者の方の初めてのくるまということで書かせて頂きました。次は障害者の方と一緒にお出かけするには何が必要なのかをつらつらと書いてゆきたいなと思います。ではまた。
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アダプテーションデザイナー
代表取締役 阪田 俊次
プロフィール
大阪は泉州岸和田生まれ、だんじり祭りが大好きな生粋の岸和田人間です。
学生時代は京都の山奥で育ち、サラリーマン時代は名古屋で揉まれ、いまは
岸和田で居を構え二人の娘のおやじでございます。
ご縁があって、株式会社オフィス清水 代表取締役 清水 深 氏と出会い
その想いに意気投合しこの世界に飛び込みました、今では自動車鈑金の技術を駆使し
国産車をはじめ輸入車の福祉車両の製作なども手掛けております。
いままではできなかったことができる時代になったきています、あきらめず、
もっと自由に、もっとわがままに、乗りたい車でカーライフを楽しみましょう。
ご相談お待ちしております。
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